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書を持ったまま町に出よう

引きこもりぎみ方向音痴なアラサーOLが旅行したりする。歴史/美術/古典芸能すき。博物館・美術館/史跡巡り/謡蹟探訪メイン。

小鍛冶謡蹟めぐり① 花山稲荷神社

 能「小鍛冶」の謡蹟めぐりはじめました。

 

 

花山稲荷の三条宗近伝説

 

三条小鍛冶宗近が花山稲荷に参詣して祈願し、この地の埴土で「ふいご」を築き仕事を始めたところ、三人の童子が現れて相槌を打ち、「小狐丸」を鍛えあげることができたという伝説が残っています。

三条宗近の相槌についてはいくつも伝わっていますが、花山稲荷神社の伝説では「三人の童子」が相槌を打つという点が他とは違っています。

 

ちなみに、14世紀ごろ成立した『稲荷大明神流記』では童子を連れた稲荷明神が登場します。

空海の前に現れた異相の老翁(其長八尺許骨高筋太内大權氣外示凡夫相見)は、実は稲荷明神であり、のちに二人の女と二人の童子を連れて空海と再会します。

関係があるのかは不明ですが…。

 

 アクセス

 

四条から京阪バスで向かったのですが、地図を見ながら歩いていくと裏手の封鎖された鳥居に着いたので、右にある坂道を通って行きました。 

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祭神は宇迦之御魂大神神大市比売大神、大土御祖大神。

花山稲荷神社には大石内蔵助がたびたび参詣し仇討ちの成功を祈願したとも伝えられ、ゆかりの品が残っています。

本殿の後ろには内蔵助寄進の鳥居が立てかけてあります。

  

熊丸神社

 

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 花山稲荷神社に参詣する際は、まずこの熊丸神社に参拝して、禊祓いをうけるのがしきたりとのこと。

 

達光宮

 

三条小鍛冶宗近が祈願して「小狐丸」を打ったのはここの祭神の神徳であるとされます。

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祭神は市杵島比売大神、金山比古大神、金山比売大神、天目一箇大神。

市杵島比売大神は芸事、弁才、手先の技術の守護神。金山比古大神・金山比売大神はイザナミカグツチを産んで火傷をして苦しんでいるときにその嘔吐物から化生した神々で、鉱業・鍛冶など金属に関する技工を守護する神。天目一箇大神は一つ目と伝わる製鉄・鍛冶の神。

 

稲荷塚の石碑と灯籠

 

玉垣のなかに稲荷塚の石碑と灯籠があります。

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石灯籠には元禄十二年(1699年)の銘があるそうです。

三条宗近はこの稲荷塚で小狐丸を打ったとされます。

そのため聖跡と崇められ稲荷塚と呼ばれるようになり、全国の鍛冶師が参詣したと伝えられているそうです。

この地域は中臣遺跡の北端あたることもあり、弥生時代後期の円墳ではないかといわれています。

もともと古墳があって畏れられていた場所に新たな伝説ができると、混ざり合って○○塚って呼ばれることがあるので、こちらもそうでしょうか。

京都だと鵺塚もありますね。

 

公式ホームページでは推測として下記のように記載があります。

www.kwazan-inari.jp

この古墳の被埋葬者はおそらく製鉄の一族の長であり、達光宮の神々は、この長が崇めた神々ではなかろうかと、神社では推測しています。山科には「たたら」の遺跡が多くあることからも窺い知ることが出来ます。ならば、花山稲荷神社の創建よりも達光宮のほうが古いという可能性も出てきます。その通り達光宮のほうが古く、平安時代に流行りに流行った「稲荷信仰」の勢いにとってかわられたようです。霊力の強い神様に主役の座を譲るということはよくあったことらしく、当社も醍醐天皇の勅命によって稲荷の神様が祭られ、今日に至っています。 古くからの信者さんなどは、「花山さんに願掛けをすると、たつこさん(達光宮)が必ず手伝って、成就させて下さる」などとよくおっしゃいます。主役の座を譲っても、こっそりと力をお出しになるあたり、小鍛冶に出てくる童子(三条小鍛冶の相槌を打ったといわれる三人の童子)とその存在が重なります。

 

実際、稲荷信仰の形態は多様でした。

各時代の要望に対応しながら福徳をもたらす神として成長したり、仏教道教陰陽道などと混淆・習合しながら展開していますね。

  

11月下旬に行った時の写真ですが、前の週の火焚祭の名残みたいです。

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護摩木を独特なふいごのかたちに積み上げるため「ふいご祭」とも呼ばれています。これも三条宗近の伝説に由来するとのこと。

この祭の際、火中に投げ入れたみかんを食べたり、皮を煎じて飲めば、年中風邪をひかないといわれています。

 

 

 

花山稲荷神社本殿の扁額 

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やはり、稲荷明神に関係するということで鳥と蛇の飾文字のようです。

 

 

 

 

 

小鍛冶 (対訳でたのしむ)

小鍛冶 (対訳でたのしむ)

 

 

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